桜庭一樹「ブルースカイ」
ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

  装丁の青一色の清冽な印象。
  その感覚が、まさにこの作品、
  描かれている少女たちの印象そのものだと、

  そういうふうに思いました。




  中世の小さな田舎の村から始まる物語。
  それは、遠くから移住してきた少女と老女が出会う、残酷で、けれど、
  その「魂」のあくまでの清らかさが痛ましいくらいに響いてくる物語。

  終盤に訪れる「少女」という転機から、その時代の話はいったん
  幕を閉じて……

  いきなり始まったのは近未来のお話。

  ここで正直、読んでいて戸惑いましたが、
  読み進めていくと……、また場面転換があって、その先には、
  どうしようもないほどにきっぱりとした「結末」が待っていました。

  すべてがさっぱりと腑に落ちます。
  あまりにもわかりやすい真実がそこにあって、
  そのある意味での明るさが、すごく新鮮にも思えました。

  その結末のさなかにいるのに、なんでもないことのようなさばさばとしている
  少女の言葉が、かえって痛々しくてたまらなくて、
  キリキリしてくるものを感じたりしました。
  でも、それでいて、なんだかすごくたまらなく魅力的な、
  「最後の瞬間」の姿でもあったように思ったのでした。

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なんともない余韻があとに残ります…

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

読書 | 22:43:29 | Trackback(0) | Comments(0)
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