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読書

大島真寿美「三月」

光文社
発売日 : 2013-09-19

三十路を迎え、それぞれの「平凡ながらそれなりに激動な」人生を送っている6人の同級生たち。

彼女たちは、一人の同級生の電話によって、
忘れていた過去にまた、向き合うことになってゆく。

あの男子の自殺は、ほんとうに自殺だったのだろうか?
すでにすべてが済んでいたはずの事実から生まれたその疑問から、彼女たちの過去と現在が交差して、それぞれにさざなみをたてていく…。

ほのぼのとした、口語体混じりの軽い筆致で、さりげなく「イイ歳した」女性たちのリアルな姿を浮き出していきます。何気ない会話から、それが浮き立ってきて形を持っていくので、流されるように読んでいたら、突然「え!?」とびくっとしてしまうことも。そういったことは普通の会話でもあることで、それだけ自然な流れ、ということなんでしょうね。

彼女らの悩みは、なにか事件を起こしたりというような結果にはならず、そしてまた劇的に解決をするわけではありません。けれども、それでも、ポジティブにやっていこうという姿勢を、この再会が生んだのは間違いなく、そう考えれば「友達」の絆というもののたくましさ、かけがえのなさをひときわ感じられるのです。

タイトルの由縁は読むうちに察することができると思います。
ただ自然にめぐってきたひとつの「事件」として描かれており、不自然な印象はなく、その過酷な現実をも受け止めて生きていく彼女達の姿にこそ、この物語の肝はあるわけでしょう。

彼女たちは強い、わけではない。
けれども強く生きようとしている、
それがわかるから、とてもすがすがしく、
そして未来を祈りたい気持ちに、させられるのでしょう。
たぶん。

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*現在読書中:「鹿の王」と「スタープレイヤー」。どちらも好きな作者さんの楽しみにしていた話。両方並行して読んでいると、カタカナの国や人の名前がごっちゃに。いや、平行して読まなきゃいいんですが。
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hito1124

Author:hito1124
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