芝居や本などで楽しくさまよう日々の記録。

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観劇

「三人姉妹」を観劇してきました。

シアターBRAVA!にて、「三人姉妹」を観劇してきました。

チェーホフの有名戯曲、
三人姉妹を演じるのは余貴美子、蒼井優、宮沢りえの各氏。
脇を固めるのも豪華に、堤真一、段田安則、山崎一、神野三鈴等々の各氏というラインナップ。

さぞ高尚な話が展開されるのかしら…
理解できるのかしら…

という危惧をもって観劇に臨んだのですが、
観てみると意外…というのか、演出ゆえんなのか、
「そんなに生活が苦しいわけでもない中流階級の人々がうだうだと織り成す喜劇」
・・・・という印象でした。

パンフには「三人姉妹がモスクワへ行くかどうかを延々とやっているだけの話」という言葉がありましたが、言い得て妙というか、その通りなんですねえ。末の妹は、働きたいといって働きだしたらグチりだし、モスクワに行きたい行きたいと延々とくだを巻く。具体的な行動を起こすわけでもない。そういう、だらしなさを臆面もなくまるで純粋な少女のように演じるから、厭らしさは感じないんですねえ。ふわふわしたかわいらしさは、蒼井さんの持てるものかとも思いますが。

そして末の妹に限らず、次女も道ならぬ恋に落ちて、うだうだしてしまいます。といっても夫を見限ることもなく、ただ想うばかり。いざ別れる場面の切なさはあれど、相手の男のまさに逃げ腰な態度に、彼女の真剣さがかえって浅はかなもののようにも思えてくる。たぶんでも彼女はまた、同じようなことを繰り返すのでしょうね。そしてそのたびに真剣に愛して真剣に泣く、けれど離婚は絶対にしないんでしょうね、と。…それはともかく、宮沢りえの色気は素敵の一言。ほう…。

長女といえば、うだつのあがらない長男にイライラしたり、長男の嫁に忸怩たる思いを抱きつつ、正面から対決するには至らず、結局仕事に逃げてしまう。真面目で頼りがいのある彼女だけれど、やはり決定的ななにかを起こすには、血筋なのか逃げ腰になってしまっている。

そういういやに日本人めいた右往左往する人間模様が、きらびやかな衣装と凝ったインテリアの舞台で繰り広げられるものですから、なんだかえらく豪華な喜劇だなと思ってしまったり。もちろん彼女たちはふざけているわけではないので、爆笑するわけではないのですが、なんだかいとおしく見えてくるのでした。

強烈なインパクトを残したのは兄嫁でしょう。
常に嫌味で唯我独尊でいいところがまるでない、あけっぴろげな傲慢な態度は、ときにイラッとさせられはするものの、一番真面目に生きている人だなという印象も持ちました。かかわりたくはないですけどね!

チェーホフ本来の戯曲を知らないので、
今回の舞台がどれだけ脚色されたものかは私にはわかりませんが、堅苦しいものを想像していた身としては、親近感すら覚える体温のあるキャラクタばかりだったので、とてもほっとしてみることができました。巧い役者さんばかりだったのも安心感を増す助けになっているのはもちろんでしょうけれど。

時代の変化とともに、どんなに周りが変わっていこうとも、
なにかをあきらめてなにかを受け入れて、
どうにかこうにか生きていくしか、ないんでしょう。

ただ、あの見事な(ほんと見事だった…)白樺の木を倒すような、
決定的な敗北を起こすような出来事が、
彼女達の身に起こることのないように、と願います。

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*次回観劇:NODAMAP「エッグ」、大阪に来てくれてありがとう~。

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