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読書

冲方丁「はなとゆめ」


かつて中宮定子に仕えていた「華」の日々を、
清少納言の形をとって綴られた物語です。

歴史の嵐のなかへやがて巻き込まれつつも、己を失わずに生きとおした清少納言と、彼女の仕える中宮や仲間たちの姿がとても美しくて、凛とした印象を受けました。

彼女たちが巻き込まれていき、立ち向かうことになる運命は、表向きな歴史の転換点の裏側というもので、派手な動きを彼女達自身が行うわけではありません。ただ、だからこそ、その荒々しい波に流されないようにひたすらに、笑い楽しむ「華」の日々を意地でも送り続けてみせようという、彼女たちの矜持の持ちよう、誇り高さには並々ならぬ意思の強さが必要だったことは見て取れ、強く感動を受けました。

中宮の運命もかなり哀切ではありますが、中宮に心身捧げた清少納言の影のような生き方もまたどこか切なく思いました。その結実があの枕草子だと思うと、あのサバサバした文言から受ける印象にも、また違った角度の思いが見えてきます。

全体的に、随所に和歌を挟みつつ訥々と流れるような筆致はとても読みやすく、歴史小説なのに軽やかに読み通せます。「天地明察」「光圀伝」に比べると波瀾万丈さはおとなしめですが、登場人物たちの心根の強さは、かの2つの作品に勝るとも劣らない、と思います。

詳しくはないので史実にたいしてどうかということはわかりませんが、物語として、私は大変楽しめました。なので満足です。

彰子のほうの物語も読んでみたいとも思いました。
彼女のつよさの物語を。
いつかぜひ。


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*現在読書中:「彼女のこんだて帖」でほんわかしんみり。「満願」でミステリの醍醐味に溺れ中。
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hito1124

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