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読書

近藤史恵「胡蝶殺し」


ふたりの歌舞伎役者の子供たちと、
その親たちを巡る因縁と感情が交錯する物語です。

タイトルが「殺し」、ですので、どういう厳しい展開が来るのかと戦いてましたが、そういうミステリー、サスペンス的な事件は起こりません。作者ならではのストイックな筆致で描かれるのは、それぞれの歌舞伎への情熱に満ちたがゆえの奇妙な縁。自転車競技を扱った「サクリファイス」シリーズ同様、状況説明を最小限にとどめながらも門外漢でも読ませる展開で、すっと読み切ることができました。

親の子への想い、そして逆に子からの親への想い。
そして、子供同士、親同士。

それぞれの立場は違えども、相手を重んじ大切にしたいがゆえに悩みながら生きる彼らたちの物語は、子供たちの純粋に歌舞伎を愛する気持ちが結実した、すっきりとした結末を迎えます。切ない理由の向こうに迎えたラストで、とても暖かい感覚が残りました。

それにしても思うのは、こういう敷居の高い世界の物語を描くのに、必要最低限の専門用語と説明のみにとどめつつ、読みにくさを感じずストーリーを楽しませるということの巧みさです。作者の作品を読むと、いろんな専門的な世界を楽しませてくれる嬉しさも感じられます。これからもどんな世界の話を見せてくれるか、楽しみになります。

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*現在読書中:「チェインドッグ」正確にはこれから読みます~
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Author:hito1124
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