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読書

芦沢央「悪いものが、来ませんように」



助産院で働く紗英は、夫の浮気を知りつつも行動を起こせず、さらに不妊にも悩まされていた。紗英にとって唯一無二の頼れる存在の奈津子は彼女に親身に接しつつも、実は彼女自身もサークル仲間の輪になじめず、また母親との関係もぎくしゃくしていた。そんな中、ひとつの事件が起こってしまい…

…読めばあれもこれも伏線、ネタバレだと思えてうかつに筋を話せない。そんな「どんでん返し」「意外性」が控えている物語です。けれどそれだけではなく、その「真実」が明らかになってこそ、序盤から中盤の数々のエピソードがまた違う意味を持って立ちのぼってくるのです。その構成が実に巧い。と思うのです。

読んでる間は、なんだか不自然だな、と感じる箇所もなくもないです。けれど、それがなぜか、については思い至らず、奈津子の独白のほんの一言で、はあ?と思わず声に出したほどの衝撃をくらったのでした。比喩じゃなくて?としばらく混乱してました。

けれどもこの「真実」があってこそ、物語のテーマが生きる。なんのテーマかはネタバレになるのでいえない。このもどかしさは面白い騙されてうれしいミステリにこそ味わえるもの。それだけでも充足感がありますが、丹念に描かれている女性ふたりの生き様がそれでよりくっきりと露わになり深みを増しているので、自然と読み返したくなるのです。

ミステリとかジャンルの関係なしに、女性のつながりを描き切った作品として、とても素晴らしい物語だと、そう思いました。


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